良いところを指摘する方がデザインは良くなる
デザイナーという職業柄
クリエイティブやサービスやアプリなどなど
デザインという観点で
意見を求められることが多いのですが
こういう時って気を抜いているというか油断してると
悪いところの指摘が先行して
良いところの指摘を忘れるので
気をつけているという心がけがあります
デザインに対して
特に見た目に関しては
悪いところを言語化するのは
非常に難易度が低くやりがちで
逆に良いところを言語化するのは
難易度が高く
意識してないとあえて言わないケースが
多くなるのかなあと
デザインの
良いところを意識して言うようにしてるというのは
悪いところの改善をしやすくするためという文脈があり
悪いところだけ指摘すると
そこだけ直して整合性が取れなくなったり
逆に良いところを改悪してしまう場合があるため
良いところを指摘して認識してもらうというのは
重要だと思っています
あと
単純に
褒めてから足りないところを指摘する方が
気持ち的に改善に目が向きやすい
というのもあります
物事を批評する段において、いけてないとこを指摘するよりも、いけてるとこを指摘する方が難易度がはるかに高く、指摘する順序は後者から前者に向かうほうが概ねよろしいので、この件については義務教育の整備が待たれる。
— ottiee (@ottiee) 2017年4月5日
いいことを言っていますが、僕です
何か意見を言うというのは
立場はどうであれ
対象をより良くしたいとか
正しい状態に導きたいというような
前向きな前提のもとに展開されるのが
健全かなあと思っている派閥にいるので
デザインの良いところをちゃんと探して
言語化するのを
忘れないようにしたいですね
ちなみに
ちなんでないんですが
デザインのフィードバックで細かい改善案しか出てこなかった場合
それは完成に近づいてきているという指標ともなり
いいんですが
大雑把なデザイン案の最初の方から
細かいところの指摘しかしてこない人を
重箱おじさんと
呼称すると制約と誓約しています
デザインの名言≒妄言
これはなに
最近ちょっとした勉強会で、デザインの名著と名言を織り交ぜて話したという老害感のある事案があり、かつ先日執り行われたデザイナー陣の飲みの席で名言の話が振られ、後輩からの返答に無が生じていたので、改めて名言≒妄言なものをまとめる、という実験をします。
名言≒妄言
「デザインは99%のロジックと1%のフィーリング」(Justin Newman,2011)
「デザインはそれに触れる人の感覚で良い悪いが判断される。デザインをする人、デザインに関わる人は、そういった反応を批判的に捉えがちだが(あいつはデザインをわかっていない!とかね)、それは間違っていると思ってる。あなたが今日の夜の食事に選んだレストランで、どんなにこだわり、科学的に調整され整合性のとれた料理が出てきても、口に合わなければ不味いというだろう?」(Jonan R Jenes,2014)
「デザインのプロセスに必要なものは、90%の論理的思考と、10%の気合い。場合によっては逆転する」(Kim Culley , 2014)
「デザインが本当に良い評価されているとき、だれも『デザインがいい』とは言わない」(Junya Iriyama,2010)
「最近は、デザイン思考の氾濫と僕は呼んでいるんだけれど、デザイナー自身が抽象的な方向性にすりよってしまっている気がする。本質的に、技術として、僕らが強みにしているものは、いわゆるビジュアル表現だったりスタイリングだったりするんだと思うんだけど」(Masashi Namiki,2008)
「まっとうなデザインを世に出したいデザイナーが鍛えるべきなのは、まずは思考、次に手、少し大事なのが視覚で、1番大事なのは口」(Norman Maxwell ,2014)
「誰のためのデザイン?それがわかってれば、ほとんどすべてのデザインの工程は完了しています」(Kenichi Yamagata,2008)
「UI/UX(ユーザーインターフェイス・ユーザーエクスペリエンス)デザイナーという言い方は可及的速やかに滅びろ」(出典不明)
「デザインを目的にしているデザイナーがなんと多いんだろう。これは嘆かわしく、悲哀に満ちていて、重要な問題なんだけど、多分解決には人類はまだ若すぎる気がしている。人類が地上戦から空中戦へ移行したくらいのパラダイムがないとダメだ」(Ashish L. Alexander , 1982)
「過程をどれだけ話しても、僕ら(訳注:デザイナー)はアウトプットでしか語れないんだ。でもそれが強みでもある。(出典不明)」
おわりに
人名でググってはいけません。存在しません。
全ての引用は創作であり、引用にかこつけてデザインっぽい話をするという悪ふざけ第2弾でした。
第一弾これ。
本当にどうもありがとうございました。
北アルプス国際芸術祭、行っておいて損はない説
全く別文脈で、立山黒部アルペンルートを富山から信濃大町に抜けるという旅をしていたのですが、ちょうど信濃大町に到着した日に北アルプス国際芸術祭が初日という事態があり、軽い気持ちで寄ってみたら良かったので、これから良かったということを書いていきます。
北アルプス国際芸術祭について
詳細はHPを確認してもらうとして、ざっというと、北アルプスの地域性(水、木、土、空)をテーマにした、信濃大町を拠点として5エリアで展開される芸術祭です。
- 源流エリア
- 仁科三湖エリア
- 市街地エリア
- 東山エリア
- ダムエリア
5エリアは以上です。今回は作品が集中している源流エリアと市街地エリアを回りましたが、がんばれば1日で回りきれるくらいのボリュームです。
良かったもの
写真を撮ったので見ていきます。
一番テンションあがったものです。レバーを引っ張って自分でシャボン玉を発生させるんですが、こういう体験型の展示は最高です。
∴ O = 1 change-and-conservation / 栗山 斉
蔵の2階の雪が水滴を作り、1階の熱源にあたり蒸発させる、蔵の中で水の循環を表現しているのかなと思いました。
山の唄 / 大平由香理
個人的には産道のイメージを持ちました。
ちかく・とおく・ちかく / ニキータ・アレクセーエフ
単純にかわいい。
古民家に展開する陶器の花。
セルフ屋敷2 / コタケマン
いい感じにぶっ飛んでます。
まとめ
良かったです。
芸術祭って最近は地域活性の文脈でよく開催されていて、どこ行ってもやってるものの、当たりはずれが極端という印象があり
偶然ではあるものの、北アルプス国際芸術祭は当たりの方に入るという感想を持ちました。
肌感としては越後妻有の芸術祭に近い印象。
訪ねたのが初回&初日ということもあり
会場案内のボランティアの方も少し戸惑いつつやっていたのですが
地域の文脈が強く感じられる芸術祭だったので
次回以降も継続してくれることを願っています。
時間ある方は是非。
草間彌生展 / 低温豚肩ロース展
行ってきたわけですが、
終わり直前で激混みのため集中ができず、そもそも草間さんの作品は連続して急いでみるもんじゃねえなという学びもあり、またこういう時は作品よりも展示会場の体験設計について考え始めてしまい仕事モードが発生してしまう癖も相まって、魂の状態がアレしたため、肩ロースを低温調理します。
低温豚肩ロース展
少し文脈があり、老化のため休日なのに朝早く起きてしまい時間を持て余し、近所のスーパーに買い出しに行ったところ、低温調理にちょうどいい形状の豚肩ロースとの出会いがあったというのがあります。
800gくらいです。
豚肩ロースとの出会い?脳が沸いています。
過度な脂があると老化のため胃が破滅するので、削がれてしまったかわいそうな脂身です。
塩と胡椒とニンニクとオールスパイスを揉み込みます。臭みが気になる時は生姜とかでもいいかも。
生活必需品となったANOVAで60度2時間半でやっていきます。鍋が小さく、加熱ムラとか気になるのででっかい寸胴鍋欲しいなと思い始め
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こんなの検索し始めてるので、知人友人はそろそろ僕を止めろ。
突然ですが待ち時間に発生した赤だしの味噌汁です。
赤だしの味噌汁、たまに飲みたくなるんですが、なぜこのタイミングであげたのかというと、美味しんぼのエピソードで味噌の種類の推しの違いにより友人関係が破綻するエピソードがあったな、と思い出し、そういう人種というか思考の持ち主は滅びろと思ったからです。
話が文脈を超え、豚肩ロースの低温調理が待ち時間に入っているため、最近の低温調理の結果が晒されることになります。
牛肩(54℃)
結果
鶏ムネ(60℃)+温玉(65℃)
結果
牛モモ(60℃)+パクチー
結果
手慣れてきた感がありますが、人生としてはどうでしょう?
本筋に戻ります。
引き上げられた豚肩ロース(BK)。
メイラード反応を起こしますが、これは殺菌の意味合いもあります。
ドリップした肉汁と醤油・生姜・ニンニクでタレを作ります。
これはそのまま飲めるくらいうまい。
ベランダのパクチーが週末を迎え始めたという文脈があり、収穫していきます。
ベランダーでハーブ育ててる男ほんとにやめとけよ。
BK中心部まで火が通っているという理解ができます。
合成。
このBKについては、厚さ2cmくらいで切っても嚙み切れるくらいの柔らかさと語彙が失われるほどのうまさが確保されており、うまい。
ついに美術館巡り投稿に低温調理が侵食してきましたが、それよりそろそろデザインのこと書かなきゃダメだろってツッコミが内省されるのですが、デザインも料理も対象の本質を見抜き適切に組み合わせ、時には引くことにより、最高の結果を生み出すプロセスとして考えれば料理もデザインも[l뱝gacyŁt犮rr䚌stria殩 pat鍶ㆯnd멪긢g]庑di㵥ta䔕ce: 0 km. Duration: 0 놙inute氵.です。
バグった。
「カールステン・ニコライ:Parallax パララックス」
いちはらアート×ミックス2017の関連展示として、市原湖畔美術館でカールステン・ニコライの展示があり、最高だったので書き残しておきます。
個人的には、現代アートの文脈ではクリスチャン・ボルタンスキー、ジェームズ・タレルと並ぶくらい好物です。
カールステン・ニコライはAlva Noto名義で音楽活動も行なっており、ジャンルとしては実験音楽とかエレクトロニカとかそんな感じです。坂本龍一と一緒にごにょごにょしていたりもします。なおこの記事はAlva NotoのUnivrsというアルバムを聴きながら書かれているため、テンションがおかしくなる箇所があるかもしれませんし、無いかもしれません。不思議ですね。
「カールステン・ニコライ:Parallax パララックス」@市原湖畔美術館
2017.03.18. Sat. – 05.14. Sun. カールステン・ニコライ:Parallax パララックス | 市原湖畔美術館/ICHIHARA LAKESIDE MUSEUM
展覧会が開かれている市原湖畔美術館は、新宿からバスで70-80分くらいかけて五井駅まで移動し、そこから小湊鉄道というローカル線で40分かけて高滝駅まで移動してから、徒歩で20分という都内から行くにはアクセスの厳しい場所に存在があります。非常に景観もよく充実した美術館なので2度目の訪問ですが、都内から行くには若干の気合いが必要です。
ユニディスプレイ
巨大で湾曲したディスプレイに24パターンの映像と音がランダムに投影され、永久に見ていられます。ディスプレイの両脇には鏡が設置されており、無限に続くような空間演出で、中央のベンチに 座って鑑賞すると音の振動がベンチから伝わり、さらに異空間感が強まります。パララックス、という展覧会の名前からもわかるように、多分に人間のパララックス(視差)を示唆した展示で、奥行きがわからなくなったり、直線が曲線のように見えたり、モアレが出たり、パララックスというより錯視と言ったほうが想像しやすいかもしれません。
こんな感じです。
錯視を巨大な空間で五感で楽しむような展示です。控えめに言って最高です。
パーティクル・ノイズ / フェーズ
ガイガーカウンターと連携して音が変化するパーティクルノイズ、光の動きをテーマにしたフェーズなど、他にも作品はありますがユニディスプレイの衝撃がすごすぎて感想は無です。
初手に大物の展示があり、そのあとの印象薄くなる、美術館巡りあるあるです。フェルメール見た後に、関連地域の画家の作品見せられても頭に入ってこないという例のアレです。
市原湖畔美術館について
建物自体も優美で洗練されていて、湖に隣接しているため雰囲気も良いんですが、併設のレストランにも最高があるので、お昼時とかを狙って行くといいです。
イワシが丸々乗ってるピザ
肉
うまい
終わりに
市原湖畔美術館のあと、せっかく市原まできたというのもあるのでいちはらアート×ミックス2017の関連施設も回って見たのですが、2014に同芸術祭を回っていたというのもあり、あまり楽しくありませんでした。ガイドブックも薄くなり、おそらくイベントも縮小されており、2014で問題になっていた交通の便や運営の問題も解決されておらず(むしろ悪化してる)ちょっと残念な印象。
とはいえ、芸術祭巡ってる時に感動できる作品に会えるのは1・2個程度なのは常なので、今回カールステン・ニコライ見れただけで大満足でした。
最高だった(語彙が失われています)ので、
ぜひ。
「燻製」「スパイス」「アミノ酸」に続く地雷としての「低温調理」
料理ができる男性
市場では比較的好感を持って受け入れられる傾向がありますが
女性の方
いいですか
その男性と料理の話をしている際に
「燻製」「スパイス」「アミノ酸」
というワードが出てきた場合
その男子は地雷の可能性があります
燻製であれば、チップのブレンドについての話をし始めたらやばく
スパイスであれば、ガラムマサラ・コリアンダー・クミンなどについて語るのはまだ良い方で
唐辛子の産地と辛味の傾向について言及し始めた場合はかなりの確率で爆発率が高く
アミノ酸であれば、イノシン酸グルタミン酸コハク酸とか話し出した場合
それはすでに爆発しているのかもしれません
そして
「低温調理」
が出てきた場合
すぐに避難しろ
それは地中にむき出しになった地雷であり
誘爆し踏まずとも爆発するそれだ
ここまでが前置き。
本題
ということで、低温調理に手を出しました。出してしまいました。
低温調理とは雑にいうと、タンパク質が変性して固くなる前の温度で時間をかけて調理することで
肉とか柔く食べられるよ、というそれです。
食材によって違いはあるものの、だいたい55度から68度くらいの温度をキープしつつ長時間かけて火を入れていきます。
専用の器具があります。
鍋の水温を一定に保つだけ、それだけの器具です。
これを所持している人には注意を払う必要があります。
実践
今日の物体です。
63度でだいたい1時間ほど。
熱は芯まで通っているので
BUYERのフライパンで少し焼くことでメイラード反応(地雷ワード)で旨味を増し
できます。
またひとつ闇を増やし
「燻製」「スパイス」「アミノ酸」「低温調理」
を注意喚起しましたが
すべて僕のことです。