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not simple

デザインと言葉の実験です

10年後のUXデザイン

f:id:ottiee:20150827221858j:plain ※たいそうなタイトルですがポエム成分を多分に含みます

nanapiけんすう達と語る、エンジニアとデザイナーの未来 - nanapi勉強会 | Doorkeeper という素敵なイベントに幸運にも参加させてもらった。 10年後にAI(人工知能)が発達しているという前提で、エンジニア・デザイナーの未来をディスカッションするというイベント。

人工知能に限らず、今、人がやっているけれど、これから機械に取って代わられる、ポジティブにいうと任せられる仕事は間違いなく増えると思う。 僕はデザイナーなので、当然デザイン軸で考えたのだけれど、その時もやもや考えていたことがコレ。

10年後のUXデザインはどうなってるんだろう?

まず現状を把握。

UX

UX、ユーザー体験という言葉はISO9241-210で定義されている。原文は

a person’s perceptions and responses that result from the use or anticipated use of a product, system or service

和訳はいろいろあるけれど、

「製品、システム、またはサービスの、利用または予期的な利用の結果である、人の知覚と反応」

個人的にはこれが好き。 「予期的な」っていうのがまだわかりづらいけど、雑にいうと(怒られそう)、製品などの利用中だけじゃなく「利用前」「利用後」「利用時間全体」もユーザー体験に含まれますよ、ということ。

UXデザイン

で、UXデザインは、そのユーザー体験をより良いものにするために設計をすることで、作るものやサービスにあわせて多数の手法を取捨選択し、組み合わせて行う。 アプリやウェブの開発では、

  1. リサーチ
  2. ユーザーモデリング
  3. ユーザーの行動と反応の視覚化
  4. プロトタイプの作成
  5. ユーザビリティテストと評価

この順番で行うのが一般的な気がしてる。で、1.ならユーザーインタビューやアンケート、3.ならストーリーボードやエクスペリエンスマップなど、色々なやり方がある。

UX MASTERYというサイトでは26種類紹介されている。 多い。適切に取捨選択することが大事。

で、ここらへんのあれこれを10年後、AIが発達した時にどうなってるんだろうと妄想してみたわけです。

2045年問題

ちょっと寄り道でAIのお話。

2045年にはAIの知性が人間を超えると予測されていて、2045年問題と呼ばれているらしい。人工知能が、自分をより高い能力を持つ人工知能を作る。その時にはすでに全ての仕事は機械によって行われている…

AIの世界的権威レイ・カーツワイルという人を中心に議論されているらしいのだけど、この人は今Googleで「Google Brain」ってAIの開発に携わっている。先日もFacebookがパーソナルアシスタント「M」を発表したし、盛り上がってる感ある。

ドラえもんもチューブの中を走る車もないけれど、AIの活用と技術の浸透は今より早いスピードで進んでいくだろうと思う。10年たてば、多分AIの恩恵を知らないうちにみんな受けていて、個性や豊かな感情を持つまではいかなくても、行動や思考の傾向くらいは持てるくらい進化するんじゃないかと予想。

10年後のUXデザイン

ようやく本題。いつも本題以外を書きすぎる傾向、ある。

結論、AIを使ってUXデザインで楽しようはより効率的かつ精度の高いものになるという考えになった。

AIにユーザーインタビューできる

こんなサービスでてそう。利用する時は、年齢、性別、居住地、職業を入力して、いくつかの性格の傾向の中から一つ設定をすると、自動的にAIが出力される。ビッグデータをうまいこと活用すれば、行動傾向とかもある程度限定できるかもしれない。

定性的な質問はうまく答えられないかも知れないけれど、「LINE普段使ってますか?」「最近買ったものはなんですか?」くらいの質問には答えられそう。

ユーザーインタビューはAIが担当する

逆もしかりということで、ユーザーインタビューはAIが担当する。こっちに関しては、行動傾向を加味したより人間的なAIではなく、ユーザーの発話に対してロジカルに質問できるAIとかが向いてる気がする。

ユーザーインタビューは人間が対面でやる場合、緊張するとか良いこと言おうとかみたいなバイアスがかかりやすいのと、気をつけないとインタビュアーが無意識に誘導しちゃったりもするので、的確な質問ができるならAIの方が向いてる気がする。

反応するペルソナ

ペルソナは、ユーザーインタビューなどの調査をもとに作られた、開発しようとしているプロダクトを使う架空のユーザーのこと。このユーザーだったらどう使うかな?と考えることで方向性がぶれづらくなる。

こんなやつ。

f:id:ottiee:20150827222351j:plain (設定に他意はありません)

ユーザーの調査で出力されたデータを入れると自動で生成されるペルソナとかできるかもしれない。もちろんペルソナ自体もAIなので、行動傾向がAIに含められるなら、「このデザインどう思う?」「この機能使う?」みたいな質問にもリアルタイムに答えてくれそう。プロダクト開発中の迷い、みたいのは相当軽減できる。

自動的にできるエクスペリエンスマップ

エクスペリエンスマップは、UXデザインを可視化のためのツール。ユーザーの体験を目で追えるのでプロダクトの体験のポイントが明確になる。

大分簡略化したけどこんなやつ。 f:id:ottiee:20150827220006p:plain (悪意などない)

開発中のプロダクトを見せて反応をみるのはペルソナでこと足りるけれど、プロダクトの前後・全体の体験を確認するのにはやはりこれが欲しい。ペルソナにプロトタイプを使わせると、自動で出力されるとかできそう。


と、10年後のUXデザインを空想した。もちろん10年後にUXデザインという行為そのものが消失している可能性は当然あり得るのだけれど、こういう空想はなかなか楽しい。

新しいテクノロジーは日々生まれていくわけで、それをどう使って仕事の精度と効率をあげるか、という視点は常に持っておきたいなあ、と。