not simple

デザインと言葉の実験です

「カレーうどん」というイノベーションの話。

カレーうどんの話をします。

f:id:ottiee:20161023101957j:plain

写真は豊橋カレーうどんというもので

とろろご飯の上にカレーうどんが盛られていて

炭水化物 on 炭水化物 on 炭水化物 on 炭水化物 という

B級グルメブームによって生み出された悲しい食べ物です。

でもおいしい。


2016年現在、日本中で食べられるカレーうどんですが

明治初期に生まれた食べ物で

最初にうどんにカレーを合わせようとした人は

頭がちょっとアレ

ではなく

不真面目な天才だったのだと思います。


カレーうどんは、文明開化の波による洋食ブームみたいな流れの中で

三朝庵というおそば屋さんが

それに対抗すべく洋食を取り入れ発明したという話があります。

でもたぶんこれ

研鑽を重ねて生み出したというか

着想はけっこう雑で

「米にあうならうどんでもいけそうじゃね?」

的な不真面目なノリの結果では、という想像があります。


ちなみに三朝庵は早稲田にあるので

早稲田大学の悪ノリ文化がマッチして浸透したんじゃないかという予想もありますが

これは中高大学10年早稲田に通っていた僕が言うので確信に近い。


すごい真面目で、例えば和食一筋という人で

こういう状況だったら

自分の得意分野のフィールド内でブラッシュアップしていくと思うんですね

出汁の調合をグラム単位で変えたりとか

うどんの粉の調合を日々調整したりとか


そうではなくて

対極にある要素もよければちゃんと取り込んだり

ジャストアイディアもとりあえずやっちゃう

というのが新しいものを産んだりするんじゃないかな

と思ったりしてます。


得意分野のスキルや知識であれこれ改善していく

というのはもちろん大事なんですが

本当にイノベーティブなことを引き起こすには

ある意味自分のフィールドへの

執着のなさというか

不真面目さが必要なんではないかな、と

豊橋カレーうどんを食べて思いました。


ちなみにカレーうどんはそんなに好きじゃないので

いつもカレー蕎麦食べてます。

カレーうどんはカレーの着弾率が高すぎます。