UI/UXデザイナーのみなさん。
こんにちは。
なぜかインターネット界隈のデザイナーの採用に関わるポジションにいることが多く
過去にデザイナーのポートフォリオを4桁は見ていて、3桁以上のデザイナーと面接しているんですが
比較的地雷だったりするのがUI/UXデザイナーと自称する方、という経験があります。
ユーザーインターフェイス(UI)がユーザーエクスペリエンス(UX)に影響する度合いが大きいというのに理解はあるのですが
前者と後者でそもそも抽象度が違いすぎるし、スキルセットも違うので
安易にUI/UXデザイナーと称することはオススメしていません。
稀にこの間を行き来できる方をお見かけしますが、本当に稀でお会いできたのはまだ1桁です。
よくあるのが実はただの
Photoshopおじさんだったり
Sketchプラグイン探求おじさんだったり
ワイヤーに色塗りするのが仕事おじさんだったり
抽象化おじさんだったり
フレームワークおじさんだったり
ユーザーテストおじさんだったり
プロトタイプ作るのが手段の目的化してるおじさんだったり
します。
すごく自戒の意味の強い文ですね。
これらを総合的にできるようになって、UI/UXデザイナーという肩書きとつり合うのかな、と思っていて
ひとりでやるには辛すぎるし
なおかつUI/UXというのが一種のバスワードとして取り扱われていて
採用側が安易に使ってしまっているのがそもそもの問題ということもあり
UXをきちんと学術的に研究研鑽している人に申し訳ないという気持ちも込めて
あらためて、UI/UXデザイナーといういいかたは滅びを迎えてほしいと切に思っています。
さようなら
クリスチャン・ボルタンスキー 「アニミタス-さざめく亡霊たち」 @東京都庭園美術館
クリスチャン・ボルタンスキーについては、大地の芸術祭のブログで偏狭的かつ愛しかない表現で書いたのですが、そのボルタンスキーの展示が東京目黒にある庭園美術館で開催されているので、それはもう最高という話をします。
その時の記事はこちら。
東京都庭園美術館について
外観はこのような感じです。
都内では原美術館と並んで好きな美術館なのですが、もとは昭和初期に建造され朝香宮の邸宅として利用されていた建物で、内部の装飾として当時フランスで全盛だったアール・デコの様式をふんだんに使った豪奢な建築を楽しめます。
本館は土日祝日以外は内部の撮影が可能なので、ここらあたりの建築が好きな方は平日訪れることをオススメします。
現在は庭園に接した新館を渡り廊下で繋いだ形となっています。
庭園はゆったりと広く、最高感があります。
展覧会「アニミタス-さざめく亡霊たち」
以下は新館の展示です。
「眼差し」「帰郷」
このような透けた布に大きな目をプリントしたカーテンで、新館のギャラリー全体を迷路のように覆います。こちらの作品名は「眼差し」。
「眼差し」と同じギャラリーの中心に山のように鎮座する「帰郷」は金色のエマージェンシー・ブランケットを大量の古着で覆ったものだそうです。
ボルタンスキーにとって、古着とは「不在」のメタファーであって、それが金で覆われて無数の表情のない眼差しが見つめているというのは
いかにもボルタンスキーらしい皮肉な表現とも言えそうです。
ギャラリー内にはほぼ等間隔で、ボルタンスキーの表現において「生命の表現=心臓」としての「電球」がぶらさがっています。
本館2階にも、鼓動音とリンクした赤く点滅する電球を見ることができます。
「アニミタス」「ささやきの森」
干草が敷き詰められたギャラリーに大きなディスプレイ両面に映像作品が展示されています。こちらも新館のギャラリーに展示してあります。
こちらが「アニミタス」
こちらが「ささやきの森」です。
前者はアタカマ砂漠、後者は豊島に設置されたものだそうです。
普通であればありえない「砂漠」「森林」「干草の香り」「風鈴の音」が共存しているところが単純に面白いので
ボルタンスキーのテーマとしての「生と死」みたいな重苦しいことは置いておいて楽しめます。
ちなみに、風鈴はこの作品の中で「魂」としてのそれで、無機物を生命や死のメタファーとして扱うのがボルタンスキーの特徴です。
大地の芸術祭でも見れますが、「干草」「電球」「扇風機」「古着」あたりがよく用いられています。
まとめ
上記の新館の展示作品ほどの派手さはありませんが
本館の展示も、建物自体に配置されたスピーカーからささやきが聞こえる「亡霊のさざめき」
2F書庫に配置された「心臓音」などの展示があり、建物の趣と相まって楽しめます。
おそらく現代アートに分類されるアーティストとしては、かなりわかりやすい部類に入ると思うので
庭園の散策がてら行ってみるのをオススメします。
なかなかの最高感でした。
デザイナーは抽象と具象の間を這いずり回る
前回デザインについて感性と論理の2軸で書いたのですが、抽象と具象の2軸も良く考える話だな、と。
けっこう常に意識的にしている観点なのですが、社内のデザイナー向け勉強会で使う「新人デザイナーにデザインのレビューをするときに注意してる10のこと」みたいな資料をまとめている際に
「具体的で細かい指摘をしている直後に突然抽象度の高い話を振って混乱させて惑わせる思考を活性化させる」みたいな章があったので、改めて言語化しておこうというものです。
具象化すること、抽象化すること
デザイナーにとって抽象化する力と具象化(具体化)する力を兼ね備えている(もしくはきちんと意識している)というのはジャンルに限らずすごく大事だと思っていたりします。
まあすごく雑にいうと「ふわっとしたものの本質を捉え(抽象化)、目に見える形にする力(具象化)」を持っている、みたいなかんじでしょうか。
具象化する力
こちらは比較的わかりやすくて、ある程度要件が見えたタイミングで、早く正確にアウトプットできる力だと思っています。
たくさんの良いものを見たり聞いたり、勉強によって王道やアンチパターンをたくさん覚えたり、経験によって脳内にビジュアルが浮かび上がるまでの速度が上がったり
そもそも数をこなせば手は早くなったりするので
具象化する力は怠らなければ自然に伸びていくと思われます。
とはいえ経験がまだそんなにないデザイナーには「いいから手を動かせ」というワードを頻発します。
後述する抽象化する力が育っていても、それを形にする力が育ってないと、デザイナーとして完結できないというのもあります(少なくともお仕事として)。
余談ですが、アンチパターンをたくさん見ておくと、自分でやらなくなるのでオススメしています。バスや電車の広告、特に弁護士事務所のそれとかオススメです。
抽象化する力
抽象化とは、Wikipediaから引用すると「対象から注目すべき要素を重点的に抜き出して他は無視する方法」とのことです。
これまた雑にいってしまうと、「対象や要件の本質をとらえる」みたいなかんじでしょうか。
雑な例をあげると、
「Twitterみたいなサービスを作りたいんだけど、なんかこう、やっぱり水色っぽい感じで」 「ウェブサイトのリニューアルをしたいんだけど、なんかこう、かっこよくしたい」 「花を使ったデザインというのは決まっているのだけど、なんかこう、いくつか提案いただいて良いですか」 「なんかこう、もう少しシュッとした感じに」 「なんかこう、いい感じに」
極端な例だと思いますか?残念ながらよくあります。
こういったふんわりしたオーダーから、モノの本質やクライアントの意図などを抽出・還元する力もデザイナーには必要で、「問いかけ引き出す力」といってもよさそうです。
雑な例をそのまま再利用すると
「Twitterみたいなサービスを作りたいんだけど、なんかこう、やっぱり水色っぽい感じで」
サービスで提供したい価値とは?色は提供先のユーザー属性に合わせて調整したほうが良いかと思われます。
「ウェブサイトのリニューアルをしたいんだけど、なんかこう、かっこよくしたい」
リニューアルの意図とは?継続的なメンテナンスができなければ、むしろ作らないほうが良いかもしれませんね。
「花を使ったデザインというのは決まっているのだけど、なんかこう、いくつか提案いただいて良いですか」
花を使う意図とは?顧客に提供したいイメージを一緒に考えませんか?
「なんかこう、もう少しシュッとした感じに」
シュッとは?
「なんかこう、いい感じに」
いい感じとは?いい感じとは?いい感じとは?いい感じとは?いい感じとは?いい感じとは?
あなたのいい感じを把握するまで私は質問をやめない。
このように、オーダーに対してきちんとその意図や成し遂げたい本質を引き出すことも一つの大事な素養なのだろうな、と思っています。
意外に根気の必要なことなので、一番大事なのは、デザイナー自身が問いかけることをあきらめないこと、なのだと思っています。気持ちの問題です。
デザインは正解を得る確固たる手法がないという悲しい世界なので、打率を上げるためにも、根元の部分をきちんと確認、引き出す力が必要かな、と思っています。
まとめ
抽象と具象の間を上手に渡り歩いて、どちらの力も育てていけるのがデザイナーとしてはハッピーなのかな、と思います。
なお、タイトルが「デザイナーは抽象と具象の間を這いずり回る」という地獄感があるのは
バファリンやロキソニンが効かない悲しい頭痛で這いずり回りながら書いているからです。
特にバファリンには絶対の信頼を置いていたので残念ですね。
感性と論理の話.design
予約したiPhone7 Plusの入荷予定の連絡がこないので、iPhone7 Plusとは実在しない概念上の存在かもしれないという気づきを得たので表象としてのデザインの話をします。雑にいうと見た目のデザインの話です。
デザインについて、僕の思考のブームとして「感性と論理」みたいなところがあります。ブームというか常に考えていることが言語化され始めたというそれでもあります。
感性と論理
デザインは論理的に全て説明できる、という言説があります。
デザインは先人の優れた理論や原則に基づいてなされます。黄金比や色相環、認知心理学など、デザインの裏付けをしてくれる多くの知恵があります。
この観点でみると、デザインは「良い」「悪い」、あるいは「正しい」「間違い」という評価が可能で、デザインが不適切なことを指摘するのは容易です。
デザインが「悪い」は簡単にいえる
背景が真っ黒なときにその上にのせる文字が真っ黒であればそのデザインは「情報を伝えることができない」という意味で悪いデザインです。
食べ物を販売するウェブサイトでテーマカラーに冷たい水色や蛍光色のような黄緑を使えば「食欲や購買意欲を誘う色は暖色である」という意味で悪いとは言わないものの適切でないデザインです。
アンパンマンの色使いが紫であれば誰も彼をかじることはありません。
インテリアのカタログの写真が1cm x 1cmという大きさであれば、それを手にする人の「要望を満たせない」ので不合格となります。
スーパーのチラシが美しく整えられたHerveticaのような書体で作られていたらそれは間違いかもしれません。
デザインが「良い」はいうのは以外に難しい
一方でデザインが良いというのは、点の指摘になりがちで意外に難しいなあ、とも思っています。
全盛期のApple製品、例えばiPhone4あたりを例にしてあくまでも見た目の部分でいうと、フラットなカッティングだったり、マットな素材感だったり、コンテンツを邪魔しないミニマムなデザインが良い、と言えたりするのですが
それは点としての指摘であって、プロダクト全体としてなぜそれが良いデザイン、というのはロジックのみで語るのが難しかったりします。
デザインは全体の調和としてのそれであるので、点の積み上げで評価すべきものでもない、というのもあります。
デザインに関する感性としての「好き」「嫌い」
見た目のデザインに関しては「好き」「嫌い」というフィーリングとしての評価があります。
非常に主観的で評価する側の感性に依存するため、デザイナーはあえてこの表現を避ける傾向がありますが、個人的にはこの観点が大事だと思っていて
ちょっとロジックを外れていても、愛嬌のあるデザインは存在しますし、気に入らないところがあってもそれを上回る気にいるところがあれば「デザインが好き(良い)」という発言はできます。
デザインの評価をロジックのみで語ると、デザインの評価をデザイナーしかできない、という危険性もあります。
まとめ(られてない)
いろいろ書きましたが、どれだけロジックを積み立てても、好きという感情に勝てない、というのが本音です。
なんとなく、僕が反射的に良いデザインだなー、と思うのはデザインとしてやっちゃいけないこと(ロジックで排除できる部分)をした上で、その時々の好みに合致したものなんだろうな、と思いました。
iPhone7 Plus の入荷情報は届きませんでしたし、結論はありませんでした。
篠山紀信『快楽の館』@原美術館
都内の美術館の中では東京都庭園美術館と原美術館が空間として最高というのは揺るぎない事実としてあるのですが、その原美術館を舞台に篠山紀信が展示をするという緊急案件が発生したので行ってきました。
原美術館の素晴らしさについてざっくり
原美術館は現代美術を主に扱う美術館で、奈良美智「My Drawing Room」、ジャン=ピエール・レイノー「ゼロの空間」などが常設で見れます。
もともとは実業家の原邦造の邸宅で、建築は東京都国立美術館の設計で有名な渡辺仁。
屋内の展示スペースも良いのですが、中庭を臨むカフェの最高感が強いです。
展示内容ざっくり
全ての作品は原美術館を舞台に撮影されたヌード写真です。
篠山紀信による女性の身体の、直線の一切を排除したような自然界の中で最も美しい曲線の群れを堪能できます。
原美術館は品川駅から少し離れた閑静な住宅街にひっそりと佇んでいてとても趣がある美術館なのですが、そこでヌード作品が展示されるというコントラストがそもそも素晴らしいです。
前述の「My Drawing Room」などの常設スペースにも入り込んで撮影しているので、奈良美智の作品とヌードのコラボレーションという希少な表現もあります。
写真を撮ったその場で展示するという写真表現の記録としての役割の破棄としてのそれで、アートとしてのそれなんだろうな、とふんわり思いました。
まとめ
12月までやってるので見に行ったほうがいいです。
CINRA の記事が良かったので貼っときます。
バリの話
少し遅めの夏休みをいただいたので、バリ島に行ってきました。その顛末です。
初日は深夜到着、最終日が早朝発というスケジュールで、実質3日でけっこう強行でした。
初日
到着です。バリの空港でかい。
ここから今回滞在したヴィラまでは車で30分くらい。
ついた。
泊まったのは MACA VILLAS & SPA BALI というとこです。
深夜の写真なので分かりづらいので昼の写真を。
過剰に広い。
部屋にプールが併設。リゾート感強い。
バスルームにガラスを使うとラブホ感でることは有名な話です。
ゆったり過ごしたいところですが、現地時間で午前3:30くらいにチェックイン。午前8:00スタートの寺巡りツアーが待っていますが睡眠とは?
2日目
結局ほぼNo睡眠で午前8:00から午後8:00までツアーの予定詰まってるけどそこは旅行テンションで乗り切ります。
ちなみにツアーは参加者が僕のグループしかいなかったので、プライベートツアーみたいな体になりました。
ガイドさん気が利きすぎて日本語・英語もできて最高でした。
朝ごはん
ヴィラの朝食が最高過ぎました。
今更ながらエッグベネディクトって初めて食べました。普段朝食べない人なんですが、旅行に行くと食べ過ぎるパターンの人でもあります。
チュルツ
銀細工の街だそうです。
銀細工でも石や木の彫刻でもそうなんですが、バリの工芸は過剰なまでの精密な彫りが特徴だなと感じました。中心街から離れるとだいぶ田舎感が強い。
のどか。
民家
ガイドさん・現地の人のご好意により一般住宅を見学させていただきました。
バリの住宅の建築で特徴的なのは、敷地内に個人のお寺があることだそうで、他にも「年を重ねた叔父叔母は半外のスペースで寝る」「末子が親の面倒をみる」など学びがありました。
鶏がいました。
ゴアガジャ
ヒンドゥーの神様(魔女という説もある)の顔をかたどった門が印象的な遺跡です。
かつてはこの内部で僧侶が断食の修行をしていたそうです。中に入ると結構怖い。建物が損壊してもあえてそのままにしているそう。
次の目的地に向かう途中で、バリのお葬式に遭遇しました。
山車みたいのが出ているのですがこれが日本でいう棺桶で、村総出でまるでお祭りのような感じです。
日本では沖縄でもお墓の周りで踊ったりと陽気に死者を送り出しますが、南国共通のそれとかあるのでしょうか。
テガララン(棚田)
バリは山がちなので棚田が多く、気候が穏やかで年中暖かいので3毛作とかするそうです。人が生活のために生み出した技術が美しい光景をつくる、というパターンは大好物です。
お昼ごはん
ナシ・チャンプルのちょっといい感じのやつです。良さがあります。
ウブド散策
ウブドはバリの旧都で賑わいがあります。
露天のお土産屋さんが密集している地域があるのですが、基本的にふっかけてくるので、値切り交渉を楽しむという遊びができます。
1回目の交渉で半額、2回目の交渉でその半額とか趣があって良いです。
その遊びの時に買ったコースター(バリでよく見かけるクラッシュタイルのデザイン)はバーカウンターのボトル置きに採用されました。
プリ・ルキサン美術館
ウブドにある美術館の中でも最もしぶみのある美術館と思われます。
バリ絵画は土着的で伝統的な表現のと、占領後の西洋絵画の文脈、バリの宗教的思想・関連する儀式の原点回帰の流れによって複雑な発展をしているのですが、そのことに関して書き始めると終わらないのでやめます。
撮影OKだったものをいくつか。
ヒンドゥーの神話が題材のものが多いので、知っているとさらに楽しめます。
なお私は3×3EYESきっかけでヒンドゥーの神々に詳しいという黒歴史を持っていますので楽しめました。
ウブド王宮
良いです。
世界遺産タマン・アユン寺院
良いです(HPが少なくなってきています)。
敷地内に猫がいたので一心不乱に撮りまくります。100枚はいってる。
タナロット寺院
ようやく本日の本命です。HPはガイドさんの差し入れのジャックフルーツおよび猫で回復した模様。
満潮時には入れないせり上がった岩の上に建てられた寺院で、異教徒は立ち入りが禁止です。その佇まいはそれそのものが美しいのですが、日の入りには格別の美しさを見せます。
他にも自撮り棒を持ったカップルを大量に観察できるのでオススメしています。
夕ご飯
比較的普通のナシチャンプル風のそれだったんですが、なんかすごく辛かった。。。
観光客向けの食堂って感じのとこで美味しさは取り立ててどうこういうものでもなかったんですが、開け放した入口から子猫がご飯をねだりに入ってきてそこに天国があった。
夜
サークルKでビール買って(他のコンビニではビール買えない)ヴィラでだらだら。しようと思っていたら当然のごとく寝落ちしました。
写真がないので、花の写真でもどうぞ。
お酒事情
バリでは関税&宗教的なあれ(インドネシアのほとんどはイスラム教、バリ島はバリ・ヒンドゥー教が多数)でインドネシア産のお酒以外はべらぼうに高く、ウィスキーとか700mlボトルで9,000円とかします。
必然的にBintangを飲むことになるのですが、お酒好きでビール苦手な人には地獄とも言えます。
3日目
朝ごはん
プールサイドで食べます。
スミニャック散策
スミニャックは日本でいうと表参道とか青山に該当する地域で、なんかこうおしゃれな感じですが交通事情がアレなため散策には一定の覚悟が必要です。
詳しくはこちらのエントリを。
ここで遭遇したインドネシアブランドの水着のデザインが良かったので購入。
なんか男性向け水着のデザインってなんかあれであれなのでこれっていうのに会うのが少ない気がしてます。これはよい。
あと、バリは野良犬がたくさんいます。みんな人など我関せずなのであまり警戒する必要はありません。
街中を歩くと、道のいたるところにお花と線香が置かれています。
朝昼晩、決まった時間決まった場所にお供え物をする習慣があるそうです。空港に着いた時からしていた町に漂う良い匂い、甘くて少し香ばしいそれはこれのおかげでした。
地面に置かれているため踏まれたり散らばったりするので、定期的にお掃除されていました。バリが街中がきれいで、東南アジア臭(タイの魚醤臭やパクチー臭)がないのはこの習慣のおかげだと思いました。
お昼ご飯
バリのご飯はだいたいおいしくて、タイ料理ほど香草や魚醤に頼ってないので東南アジア系の料理が苦手な人も大丈夫。うまい。
ヴィラ&スパ
ヴィラにプールついてるのでだらーーーーーーっと。ツアーの特典でスパ的な何かがあったので行ってきましたが慣れてないのでそわそわしますね。
溢れ出るリゾート感。
レゴンダンス&夕ご飯
夜はレゴンダンス&ディナー。
レゴンダンスです。
良さげなホテルの敷地で開催されているため良さげなご飯が食べれたのですがイカとエビが最高にうまかったです。
バリの舞踊はいくつか種類があるのですが、宗教的に行われていたそれをエンターテイメントにしている節があって、占領後の文化保護や復権活動の文脈を考えながら見るとまた趣深いと思われます。
ですが、単純に肉体表現の美しさにフォーカスしてみるのが小難しくなくて良いです。綺麗です。
夜
ヴィラ併設のバーで飲みました。バーに行く前に飲み足りないリスクの回避のため、近くのサークルKにビールも買いに行ったんですが10回は「Taxi?」と声かけられたので女性の一人歩きはオススメできません。
4日目
朝ごはん
ヴィラに持ってきてもらえるので最高感があります。
Potato Head Beach
ガイドさんにオススメしてもらったビーチ。
欧米人のリゾート感が強い。ノリで行ったのですが、最高感はこの旅の中でもトップレベル。海の高揚感すごい。
海はきれいですが、波が高いので不用意に泳ごうとすると危険です。
おいしい。
お昼ご飯
ヴィラに戻ってルームサービス。ご飯がおいしいのは正義となります。おいしい。
散策
気になってた雑貨屋さんにてお土産を購入。イギリス人のデザイナーが経営しているショップだそうです。
どこに行っても買うもののデザイン的な傾向は一緒という事案です。
夕ご飯
カニとエビをたらふく食べます。現地に来てからなんとなく気になってたお店に入ってみましたが大当たりでした。カニよりはエビよりの派閥にいる友人と共に行きましたが、カニ寄りの派閥に加入してくれたようで嬉しい限りです。
最終日
早朝5:00にチェックアウト。さすがに現地の鳥もまだ鳴き始めてない感じ。
ばいばいバリ島。
最高でした。
Radiohead / SUMMER SONIC 2016
洋楽はそんなに聴く方ではないのですが、Radioheadだけはなぜかずっと聞いていて、世界で一番好きなバンドと言って憚らない人です。最新アルバム「A Moon Shaped Pool」も大好物です。
SUMMER SONIC 2016で来日&2時間のセットリスト(要は東京公演)という行かざるを得ない案件出現、ということで参加してきました。 サカナクションもイエモンも米津さんも良かったんですが、やっぱり圧倒的すぎました。
セットリストと感想
個人的にハイライトだったものを太字にしてますがハイライト多すぎて強調が強調の意味合いをなしていません。
01.Burn The Witch / A Moon Shaped Pool
02.Daydreaming / A Moon Shaped Pool
03.Decks Dark / A Moon Shaped Pool
04.Desert Island Disk / A Moon Shaped Pool
05.Ful Stop / A Moon Shaped Pool
06.2+2=5 / Hail To The Thief
07.Airbag / OK Computer
08.Reckoner / In Rainbows
09.No Surprises / OK Computer
10.Bloom / The King Of Limbs
11.Identikit / A Moon Shaped Pool
12.The Numbers / A Moon Shaped Pool
13.The Gloaming / Hail To The Thief
14.The National Anthem / Kid A
15.Lotus Flower / The King Of Limbs
16.Everything in its Right Place / Kid A
17.Idioteque / Kid A
Encore
18.Let Down / OK Computer
19.Present Tense / A Moon Shaped Pool
20.Nude / In Rainbows
21.Creep / Pablo Honey
22.Bodysnatchers / In Rainbows
23.Street Spirit / The Bends
冒頭の最新作のアルバムを曲順にやった以外は、過去のキャリアからほぼ全てのアルバムの人気曲を網羅して満漢全席のセットリスト。
「A Moon Shaped Pool」からの5曲を通して、進行形のバンドであることを見せつけつつ、「2+2=5」(ライブでの定番)で横っ腹をぶん殴られる感じ。
おそらく過去のアルバムの中ではいちばん人気の「OK Computer」からレア曲「Airbag」、個人的にすごく聴きたかった「Reckoner」圧倒的名曲「No Surprises」の流れでだいぶHPを削られたところ、直後いちばん好きなアルバム「The King Of Limbs」から「Bloom」きて新作では一番浮遊感の高い「Identikit」「The Numbers」をはさんでからの「The Gloaming」「The National Anthem」そして「Lotus Flower」。実は個人的にはこれが一番聴きたかった。最高。17曲目ライブ定番「Idioteque」で本編終了。
アンコールはこれもまた圧倒的名曲「Let Down」でスタート。このタイミングでの会場のざわめきというか悲鳴はすごかったのですが、本当の悲鳴は21曲目「Creep」で訪れます。
13年前のSUMMER SONICで長らく封印されていた「Creep」が演奏されたという伝説があるのですが、その再現となりました。
地鳴りが起きています。
こちらの画像はSUMMER SONIC 2016の「Creep」の二回目の「ガガッ」の瞬間のそれです。
ラストでもなく、トム・ヨークがなんか楽しそうに歌っていたので、Radioheadにとってはもう普通にセットリストに入れてもOKなくらい、変なわだかまりを消化できたんだろうな、と推測しています。でもファンにとってはやっぱり特別な曲なんですね。これは本当に聞けて良かった。
直後「Bodysnatchers」のイントロでほぼとどめを刺されたわけですが「Creepラストじゃないんだ!」と思った人は結構いるはず。
総論
全体的な感想でいうと
- 一曲ごとに楽器持ち替えていて、すごくバンド然とした佇まいだった
- 音源は緻密な音の構成なのに、ライブで聴くと一音一音の暴力性が強くてすごい
- 一曲ごとの世界観がすごいので全体の曲の流れとかどうでもよいくらい
- 濃いめの酒飲みながら聞きたい
なお個人的に一番好きなアルバムは「The King Of Limbs」で、理由はお酒との相性の良さが抜群で意識をいろんなところに飛ばすことができるからです。つまりRadiohead最高ということです。
SUMMER SONIC楽しかった!
※ ライブ後速攻で当日のプレイリストをつくり、ハイライトを放送するというWowowに加入したという事実があります